YouTubeの街歩き動画や観光動画を見ると、通行人がそのまま映っていることがあります。
「通行人を勝手に映しても大丈夫?」
「これって法律的に問題ないの?」
このような疑問を持つ人も多いでしょう。
結論から言うと、
通行人が動画に映ること自体がすぐに違法になるわけではありません。
しかし、撮影方法や動画の内容によっては
・肖像権侵害
・プライバシー侵害
・名誉毀損
などの問題になる可能性があります。
この記事では、YouTubeで通行人を映すことは違法なのか というテーマについて、
法律の考え方を整理して解説します。
通行人を映すこと自体は違法ではない
まず、日本の法律には
「通行人を動画に映してはいけない」
というルールはありません。
そのため、街の風景を撮影した結果として通行人が映る場合は、通常は違法とは評価されにくいとされています。
例えば次のような動画です。
・街歩き動画
・観光地紹介動画
・商店街の様子
・都市の風景動画
このように
街や風景を撮影している中で通行人が映るだけ
という場合は、問題になりにくいとされています。
実際、YouTubeには多くの街歩き動画が投稿されていますが、これらがすべて違法というわけではありません。

問題になるのは肖像権
通行人の撮影で問題になるのは、主に 肖像権 という権利です。
肖像権とは
肖像権とは簡単に言うと
自分の顔や姿を勝手に撮影・公開されない権利 のことです。
日本では法律の条文として明確に定められているわけではありませんが、裁判例の中で認められてきた権利です。
最高裁判例では、撮影が違法になるかどうかは次の事情を総合的に考慮するとされています。
判断される主なポイント
・撮影された場所
・撮影の目的
・撮影の方法
・公開の方法
・被撮影者の立場
つまり
社会生活の中で許される範囲を超えているか が重要になります。
通行人の映り込みは問題になりにくい
法律の解説でもよく説明されるのが
偶然の映り込み という考え方です。
例えば次のような場合です。
問題になりにくい例
・街の風景を撮影している
・観光地紹介動画
・商店街の様子
・通行人が小さく映る
このように 街や風景の撮影が目的 である場合は、
通常は肖像権侵害とは評価されにくいとされています。
つまり
街を撮っていたら人が映った
というケースは問題になりにくいのです。
違法になる可能性があるケース
一方で、次のような場合は肖像権侵害になる可能性があります。

特定の通行人を狙って撮影する
例えば
・通行人をアップで撮影する
・一人をズームする
・追いかけるように撮影する
この場合は
偶然の映り込みではなく、個人を撮影している
と評価される可能性があります。
個人が特定できる状態で公開する
次のような場合も注意が必要です。
・顔がはっきり映っている
・声が入っている
・誰なのか特定できる
この状態で動画を公開すると、トラブルになる可能性があります。
またYouTubeのルールでも
個人が特定できる場合は削除対象になる可能性
があります。
晒しや嘲笑の動画
例えば
・「変な人がいた」
・「ヤバい客がいた」
などの動画です。
このような動画は
・肖像権侵害
・プライバシー侵害
・名誉毀損
などの問題になる可能性があります。
店内や施設での撮影は注意
スーパーや飲食店、ショッピングモールなどは 私有地 です。
この場合 施設管理権 という考え方があります。
簡単に言うと 店のルールが優先される ということです。
そのため
・撮影許可を取る
・店のルールを確認する
などが重要になります。
YouTuberが「撮影許可をいただいています」と説明することが多いのは、このためです。

イベント会場での撮影
お祭りやスポーツイベントなどでは
撮影される可能性がある場所 と考えられることがあります。
そのため、通常は肖像権侵害と評価されにくい場合もあります。
ただし
・特定の人を晒す
・悪意のある編集
などの場合は問題になる可能性があります。
街頭インタビューは同意が必要
街頭インタビューでは 通行人が動画の主役 になります。
そのため
・撮影していいか
・動画に使っていいか
という 本人の同意 を得ることが重要です。
テレビの街頭インタビューでも、必ず許可を取っています。

YouTubeのルールにも注意
法律とは別に、YouTubeには プライバシー保護のルール があります。
次のような場合は 動画削除の対象になる可能性 があります。
・個人が特定できる
・本人が削除を求めた
・嫌がらせ動画
つまり
法律上問題がなくても、YouTubeで削除される可能性はある
という点にも注意が必要です。

トラブルを防ぐポイント
街歩き動画を撮影する場合、次の点を意識するとトラブルを防ぎやすくなります。
・通行人を主役にしない
・街の風景をメインにする
・個人が特定できる場合はモザイク
・店内では許可を取る
・晒し動画にしない
まとめ
YouTubeで通行人を映すことについて整理すると、次の通りです。
基本的には違法ではない
・風景撮影の結果として映る
・通行人が背景として映る
違法になる可能性がある
・特定の人を狙って撮影する
・個人が特定できる状態で公開する
・晒し動画
・店内など私有地での無断撮影
重要なのは
どのような目的で撮影し、どのように公開するか
という点です。
注意事項
この記事は一般的な法律情報を解説したものです。
実際のトラブルでは、状況によって法的評価が変わる可能性があります。
詳しくは専門家に相談してください。

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